東京の酒場、昭和の居酒屋のご紹介



魅力の料理

 

 

昭和レトロという店の雰囲気もさることながら、料理自体に「昭和の味」を残しているというのも大きな魅力です。

 

「鯉とうなぎのまるます家・総本店」(東京都北区赤羽)は、そうしたお店です。1950年創業の鯉と鰻の専門店で、もともと東京では、大きな川の岸辺に川魚料理屋さんがたくさんあったのです。その川で獲れる鯉や鰻、小魚などを調理するお店で、今では川魚屋さんはまったく影をひそめてしまっているのですが、まるます家は、昔ながらの雰囲気を守り、ファンを楽しませてくれています。

 

メニューを見ると、鰻、鯉あらい、鯉生刺、鯉こく、鯉うま煮、ナマズ唐揚げ、スッポン鍋などが並び、これはまさしく川魚料理屋さんのプライドでしょう。その他のお刺身、揚げ物、焼き物なども充実しており、大満足間違いなしです。

 

営業時間は朝の9時~夜の9時半。朝から一杯が楽しめるお店です。鯉のあらいは昔から酢味噌でいただくのがならわし。鰻のカブト焼きはやわらかく煮込まれているので骨ごと全部食べられます。名物たぬき豆腐は、木綿豆腐、きゅうり、わかめ、あげ玉、かにカマが盛られて、そばつゆがかります。あげ玉のカリカリッとした食感が魅力です。

 

「炭火焼き鳥・母家・池袋本店」(東京都豊島区南池袋)は、焼き鳥が本当に美味しい店で、ファンもたくさんいるようです。お店の外観上で昭和レトロを感じる要素はあまり見受けられませんが、質素な店内、シンプルかつ美味しい料理というのは、まさに昭和の居酒屋がそのまま現代にあるような感じです。

 

ササミは大ぶりでふんわり柔らかく、絶妙な火加減です。砂肝はとても柔らかくてコリコリしていない不思議な食感。首肉はとにかく肉の量に驚かされます。そしてとてもジューシー。

 

ランチならタレの焼き鳥丼が味わえます。昔風のタレに浸けながら焼いているようで、しっとりとした美味しいを味わえます。